2017年9月2日土曜日

CREIL et MONTEREAU クレイユエモントロー 大きなマグカップ? ブルーカマイユ柄

今までに数名の方からアンティークのマグカップが欲しいというご希望をいただいたことがあります。

ですが、今までフランスのアンティーク陶器ではマグカップなるものに出会ったことがありません。。。

それは薄いアメリカンコーヒーをいただく文化ではないからなのか、何かと”便利なもの”が普及しにくい国であるからなのか、よく分かりませんが。。。



でもフランスでコーヒーと言えば小さなエスプレッソコーヒー、また個人差はあると思いますが朝食に飲むミルクティーなどはマグカップではなく、ボウルでいただいているフランス人を多く見てきました。
マグよりもカフェオレボウル。

な、文化だからなのでしょう。

取っ手が付いていると便利なんですけどね。(笑)



 今回ご紹介するカップはかなり大きくて、マグカップよりも大きいんです。

左から、オクトゴナルのデミタスカップ、これはエスプレッソ用。
その隣はサルグミンヌのコペンハーゲンシリーズのティーカップ。
中央はクレイユエモントローのブリュロ。
そしてそのお隣が今回の大きなカップ。
最後一番右はココア用のカップです。



まず寸胴型のカップが少ない事。

寸胴型のカップでは、キュノワ以外はデミタスカップのような小さなカップでしか見たことがなく、 ちょうどいいマグカップの大きさのものは20世紀のものしか見たことがありませんでした。

キュノワールの場合、大きな手付きのカップは飲み物をいただくマグというよりも、調味料用の計量カップ代わりに使われていたようですよ。
または油を入れて保管する用のものだったことも聞いたことがあります。

今回のクレイユエモントローの大型のカップは、ビール用のジョッキだったのではないかと想像します。

ビール用のジョッキとなると数は少ないものの、フランスのアンティークでも大きなものが存在します。
でもビール用ですから、マグカップよりもかなり大きいんですね。



ジョッキ用と聞けばこの大きさは納得がいきます。

ビール好きな方の特注品だったのでしょうか。


川のほとりで、女性がふたり。
右側の女性が手にしているものは何でしょう?
少しぼやけていて分かりにくいですね。
もしかしてマグカップ?!笑

湯気が出ているように見えるのは気のせいでしょうか。
まさかね~~~???



取っ手にも柄が入っています。
時代背景から言って昼顔かな?



反対側には男性が水から上がったかこれから水につかるのかパンツの裾を直していますね。

そして女性たちの方向を見ています。
犬も一緒に見ていますね。

背景には山も見え、自然な田舎の風景です。



内側きれいなんですよ。

使われた感は少しでているのですが、これだけ大きなカップの使い道がフランス人には分からなかったのかも?
なーんて。

きれいに残っていてくれることに感謝💕
ツヤツヤなんですよ。


内側、きれいでしょ?



 製造時にできた釉薬のムラや素地のムラは見られます。





フチもきれいで、少し擦れ感が見られる部分がほんの一部だけあります。
昼顔の柄は内側にも付いています。




 きれいな側のフチのアップ。



向かって正面~右側の方に製造キズや釉薬の薄めのところなどが見られます。




取っ手に製造時にできてしまった亀裂が見られます。


 取っ手の下の方の付け根です。
これかなりアップですから、こうしてみると怖いかもしれませんが、オーナーは気が付かずに取っ手をガシッと持ち、普通にひっくり返したりしながら洗いましたので、すぐに取れてしまうような代物ではありません。



完全に取れたのではなく少し浮いて見えるような感じです。
ちゃんとくっついています。
気になる方は、修理などなさってくださいね。





上の方の付け根。
浮いているように見えますが、


ちゃんとくっついています。


柄のアップ。
女性ふたりの柄。



 「水辺は寒いでしょう?
暖かいものでも飲みなさい」
とズロースのまま座っている女性にカップに入ったものを勧めているように見えます。

勝手な想像でしょうか?(笑)
 アメリカンコーヒーだったりして。爆

フランスでのアメリカンコーヒーの薄さは、日本のコーヒーと同じくらいなんです。
だから、アメリカンと言っても濃いの。

まだパリに住んでいた時に、一度普通の日本のようなコーヒーが飲みたくて、 カフェアロンジェ(薄めたコーヒー)お願いしますって言ったら、分かってもらえなくて、私のフランス語がどうのと言うより、カフェアロンジェという言葉を知らないほどフランス人には薄いコーヒーは存在しないんだなと思いました。

そして、持ってきてくれたのが、デミタスカップに入ったエスプレッソコーヒーと、グラスに入ったお水!
「これでいいのかな?薄めて飲むんでしょ」
って、悪気なさそうに持ってくるんですよ!(*´ω`*)ぽかーん。

デミタスカップには濃いコーヒーがいっぱいいっぱいに入っているのに、 どうやって薄めろというんだー( ;∀;)
あふれるやんけ。

などなど、いろいろ経験して、今はエスプレッソとお水を頼んで別々に飲むようになりました。爆
慣れって怖いですね。
でもフランスの文化に慣れないまま住んでいるときついですから、この国。


と、話はそれましたので大型カップの状態の説明に戻ります。苦笑



「お、あっちで何やってるんだ、楽しそうだな、
おれも参加しちゃおうかな?」

わんこ「僕も~」


お、興味深々ですよ~~~



脚に小さなキズ。
ぶつかったところなのか、おわん型にラインが入っています。
浅いものです。


クレイユエモントロー。
ブルーの刻印もめずらしい気がします。

1841-1876年の間に作られたもの。



薄っすらと青っぽい釉薬の白もクレイユエモントローらしいですね💕



裏を見ても黒ずんだりしていなくて、使われた形跡があまりありません。



素地ムラが内側に見えます。



軽量カップ代わりだったかもしれません。

ビールジョッキだったかもしれません。
 


マグカップだった可能性もなくはない、

かもしれません。

コーヒーではなく、ハーブティーとか紅茶とか?





ブルーカマイユの美しい、大きなカップです。

サイズは口径10.2㎝の寸胴型で高さは15.1㎝です。
梱包を含んだ重さは1㎏の予定。
保険なし送料を含んだ金額を提示いたします。


マグカップはイギリスやアメリカで主流だったと思います。
イギリスのアンティークにはマグカップがあるのかもしれませんね。

フランスでは上の方の比較写真のように、小さいカップから急にこの大きさのカップになり、マグの大きさが存在していないところが不思議です。

もちろん今はフランスにもありますよ。
マグカップ♪

そしてビールはジョッキではなくグラスで飲むのがフランスでは主流なんですね。
何もかもあまのじゃくな。。。

ビールも取っ手ついてた方が便利なのにですね~~~(笑)


以上の素敵なクレイユエモントローの陶器製大型カップはまもなくグルニエイデコのオンラインショップの方でご紹介させていただきます💕
 ご興味のある方は新商品UP後の商品ページをご覧ください♪
http://ideco.ocnk.net/


オーナー☆イデコ
 

2017年8月30日水曜日

18世紀 ムスティエ窯 FERRAT グリーンの鳥の絵付け皿 2点

南仏のムスティエ窯の歴史は古く、イタリア陶器の影響で16世紀には既に陶器づくりが始まっていました。

17世紀になるとルイ14世が戦争の為に必要な鋼鉄類、食器では銀やピューターの使用を禁止し、このころからフランスでも本格的に陶器製の食器が現われます。

フランスでのムスティエ陶器というとブルーカマイユ(ブルーの濃淡)ベラン文様や、奇妙な人物像の描かれたグロテスク柄、お花や鳥の柄が描かれたものが有名または人気で、真っ白いものは日本の流行と言えると思います。

今日は真っ白ではなく、グリーンの色がきれいな絵付け皿のご紹介です♪



いっぱいお皿が写っていますが、今回のお皿は鳥の絵が描かれているもの2点。

左上の緑釉のバルボティーヌはアプト窯のコンポティエ。
小さいお皿はムスティエのものですが、典型的なムスティエらしい色とグロテスク柄の人物像がない、グロテスク柄はちょっと。。。(私もちょっと。。。です)とおっしゃる方でも入りやすいかと思います。

いずれもグルニエイデコのオンラインショップの方で、間もなくご紹介いたします。


 18世紀のムスティエ窯フェラ兄弟の絵付け皿です。
18世紀とさらりと言っても、220年ほどは経っていると思います。
大変貴重な、そしてあえて言えば状態のよいお品になります。

2点あります。



このヒラヒラとしたフリルのような素敵なレリーフは手作業で作っていった様子がうかがえますね。
均等でないところが美しい。。。

柄は木に止まっている鳥とリムにお花たち、そして気まぐれに虫などが配置されています。



下の方にカケがあります。



マルセイユ窯も大変古く高価なお値段が付けられています。
はじめマルセイユ窯のものかな?と思ったのですが、裏を見てグリーンの印がないのでムスティエと判断しました。

FERRATのサインも入っていませんが、鮮やかなグリーンで繊細に描かれた作風でフェラのものだと分かります。


上に出てきた小さなお皿のカーキ色のようなくすんだグリーンがムスティエらしいと言えばムスティエらしいのですが、この鮮やかできれいなグリーンを使った柄もあるんです。

素直に、綺麗と思える難しい事のないムスティエの絵付け皿ですよ♪


裏の様子にも貫禄がありますね。


 サイドの様子。


かなり状態が良いのですが、やはり、ありました。

 貫通したヒビが。
5㎝程のヒビです。

18世紀のお皿のこの程度のヒビは、本当に良い状態と言えるんですよ。
パカーンとほぼふたつに割れて修理されたお皿でもフランスのブロカント、アンティークショップなどでは結構なお値段で売っていたりします。

ですので、5㎝程度は本当に軽いもの。


 でも薄くて分かりにくいですね。
金継などしてくださるといいなぁなんて思っています。



柄のアップ。

なんともほのぼのした雰囲気の鳥が描かれています。
黒いペンで書かれたような輪郭もフェラの特徴です。



擦れが少し見られますね。

しかし、この木は何の気なんでしょうか。

面白い。

鳥もなんの鳥?

キジバト???💕
なーんて。



柄のアップ。
右の方にはさっきお伝えした5㎝ほどの貫通したヒビが見えています。
でも、手書きの素敵なお花も見てくださいね♪



葉っぱが気まぐれのように、ちょこんと不思議な場所に描かれています。(笑)
でも18世紀の柄の特徴からいうと葉っぱではなく虫かもしれません。



釉薬の削げ。

グリーンの濃淡も水彩画の緑のように美しいです。


 ここまでが1枚目。

☆☆☆

ここから下のはすべて2枚目のお皿の写真になります。
2枚目の方が状態はよろしいです。




釉薬の削げなど。

 釉薬の削げなど。

ありますが、



2枚目はヒビがなく、フチに小さなカケと釉薬の削げがあるのみです。

美しいですよ♪



釉薬の削げ。

 釉薬の削げ。



柄のアップ。

やはりひょうきんな鳥ちゃんが木に止まっています。

は!
書きながら今気が付きましたが、鳥の足の下にあるのはリンゴ???

 1枚目にもありますね、リンゴ。

可愛い~~~(笑)



キジバトにしか見えないオーナーでございます。







葉っぱか虫か、葉っぱでしょうかね。
先ほど気まぐれにと言いましたが、この上の写真には葉っぱが描かれている場所に釉薬のムラでできた小さな穴があるんです。
それを隠すかのように上から葉っぱが描かれています。(笑)

なにもかもがお茶目ですね。
あはは~。。。

以前にご紹介した珍しいポントシューの色付きのお皿にもありました。
虫。
http://galeriesideco.blogspot.fr/2015/04/1826.html

やはり釉薬の盛り上がっているところを隠すかのように描かれています。 



柄の詳細。

 柄の詳細。

こいういうシュッとしたラインは、簡単に描けそうですがなかなか描けないのが事実です。
 フェラ兄弟も自信満々だった事でしょうね。

細かなラインが素敵です♪



グリーンの色もラインからあまりはみ出さずに描かれているところを見ると、かなり集中して描いた結果なんでしょうね。

良く色を出すのが難しい事を聞くのですが、こんなきれいなグリーンが出せていて、220年後の今でも色が褪せていないのってすごいなと思います。

何年も前に行ったムスティエの工房にいた職人さんが「出来上がりの色は予想できなくて、焼いてみないと分からない。でもそこが面白い」と話してくれました。

なるほど~。。。

他のフェラのグリーンもほぼすべて同じ色なんですけど、きっと失敗したものもあるんでしょうね。




 趣のある裏の顔。



ぽってり白い釉薬が素敵です。



下地もほんの少し透けて、南仏の温かみのある土の色が見えています。



どこから見ても趣のある。

柄も興味深い、

素敵なムスティエのお皿です♪






ムスティエのグリーンの絵付け皿を含め写真に写っているすべての南仏陶器は、間もなくグルニエイデコのオンラインショップの方で詳細、お値段などをUPいたします。
http://ideco.ocnk.net/

グリーンの組み合わせも素敵でしょ?

お楽しみに♪


オーナー☆イデコ